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■ 温暖化の影響



●私たちは平均気温1℃上昇を体験しています。

最近の夏は最高気温が40℃近いというまるでお風呂のような温度を観測していますが、記録的な暑さとなった94年以降、猛暑と呼ばれる夏は幾度と訪れています。また川やダムが干上がった「水不足」もまだ記憶に新しいと思いますが、実はその猛暑と言われる年でさえ平均気温が「約1℃」しか上がっていないのです。1℃しか上がってないのにあの暑さ。

最大で5.8℃も気温が上昇すると言うのはとんでもないことなのが想像できます。

●影響@ 海面の膨張と北南極の氷河の溶解による海面上昇

気温が1℃上昇すると海面は0.02%ほど膨張するとされ、実際にその膨張によってこの100年間で海面は25cmほど上昇しています。また北極や南極などの永久凍土と呼ばれていた氷が溶け出すことによって、海面が約1メートルも上昇すると言われています。もっとも影響をうける熱帯、亜熱帯の小島国は国土の大半が水没するおそれがあります。

1978年のヒマラヤ氷河

1998年のヒマラヤ氷河
明らかに氷河が溶けているのがわかります
日本は、海面が50cm上昇するだけで日本全土の砂浜の7割が、1m上昇すると9割がなくなってしまいます。さらに満潮時には水没する面積はほぼ神奈川県と匹敵し、410万人に影響、90兆円近い被害が計算されています。
←気温2℃上昇時の東京近郊
東京の下町を始め、海面が低い地域は水没

●影響A 異常気象

温暖化が進むと気候が極端化し、降水量の多い埴域はさらに多くなって洪水が頻発したり、降水量の少ない地域はさらに少なくなって干ばつが起こるなど、異常気象の被害が大きくなると予想されます。
また、気候の変化により非常に勢力の強い台風やハリケーンなどが発生する可能性もあります。

大型ハリケーン直撃の後

干上がった沼

●影響B 食料危機

気温の上昇に台風に水不足。これらは土壌に甚大な影響を及ぼし、米や麦、とうもろこしなど様々な農作物に被害を与えます。食料輸入率の高い日本は多大な打撃を被り、家庭の食卓にまで直接影響を受けるおそれがあります。
また、国内生産している米も現在の種(ジャポニカ種)から多気候に対応できるタイ米系(インディカ種)に換えざるを得なくなると言われています。

干ばつにより枯死した
とうもろこし畑

低温と日照不足によって
稲熱病にかかった稲

●影響C 生態系の変化

自然界に生きる動植物は、長い年月をかけてそれぞれの気候に適した地域で生息しています。植物においては、暑くなった場合は北や山へ、寒くなった場合は南や水辺へ移動するような性質が備わっていますが、温暖化による気候変動は急激に起こるためにその変動に対応できない植物が少なからず現れ、絶滅します。
このような植生の変化は動物の住処となる森林の減少とともに、草食動物にも影響を与え、またその結果として肉食動物に影響を与えていきます。

食物連鎖の崩壊は、自然界において最たる危機と言えます。

立ち枯れしたブナ

白化したサンゴ礁

●影響D 熱病と伝染病

気温の上昇は、熱帯や亜熱帯に見られる感染症の媒介動物の活動範囲を広めることになります。特に死亡率の高い熱帯熱マラリアは日本も流行危険地域に入ってしまうのです。また、猛暑によって熱射病や熱中症などが多発し、特に体の強くない子供やお年寄りが影響を受けると心配されています。最高気温が33℃を超えると死亡率が増加し、特に65才以上では、この傾向が著しいという報告もされています。

マラリアの媒介・ハマダラカ
すでに本州南部に生息するナガサキアゲハが
埼玉で見られたり、オーストラリアや熱帯を中心に
生息する猛毒をもつセアカゴケグモが
大阪で発見されたりしています。
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